はじめに
エアコンの取付け位置や周辺環境、取付け方法を考えたことありますか?取付け位置や取付方法によっては後で問題になることもあります。
1.冷気・暖気の流れを意識する
2.室外機との距離・位置関係
3.日当たり・外気の影響
4.家具との位置
5.キッチンのガスコンロ・IHとの位置関係
6.エアコンの配管方法
1.冷気・暖気の流れを意識する
一般的に冷気は下に暖気は上に流れるため、リビングに吹き抜けがある場合の冬場の暖気は吹き抜け上部へ流れていきます。そのため吹き抜け天井にファン(天井扇)をとりつけて暖気を循環させる必要があります。(ファン取付け時には掃除や修理・取換え等のメンテナンスの事も考慮します)また、リビング内に2階への階段がある場合は、2階の冷気が階段からリビングへと流れてきます。ドアやロールスクリーンなどで仕切る必要が出てきます。
2.室外機との距離・位置関係
室内機と室外機はなるべく近く・直線的になるようにしましょう。配管距離が長いと冷暖房の効率が下がり、工事費も増加します。基本は外壁面の壁に取り付けるのがベストですが、リビングなど広い空間でエアコンの吹き出し方向の効率を考えたり、室外機の位置を考慮して内壁に室内機を付けることがありますが、配管が壁内隠ぺいになり、床下を配管して基礎貫通となるため費用が割高になるのと、メンテナンスが大変になるためお勧めしません。(配管が壁内隠ぺいになる場合は、エアコン取り換え時に工事を断られる場合があります)
3.日当たり・外気の影響
強い直射日光が室内機に当たると冷却効率が悪くなります。梅雨時の湿った暖かい外気が室内機の吹き出し口にかかると結露して水が流れ落ちることもあります。(エアコン吹き出し口の下にテレビや家具があると結露水でぬれる場合があります)
4.家具との位置
家具の上や、家具の中にエアコンを収納する場合は、吹き出し口から出た冷気や暖気が家具に当たらないようにしましょう。ショートサーキット現象を起こしてエアコンが正常に作動しない場合があります。家具より手前にエアコンの吹き出し口が出るようにしましょう。
5.キッチンのガスコンロ・IHとの位置関係
エアコンがキッチンのガスコンロ・IHの近くにあると、料理した時の油を含んだ蒸気などをエアコンが吸い込むため故障の原因となることがあります。また、蒸気がエアコンの吹き出し口で冷やされると結露して結露水が落ちる場合もあります。逆にレンジフードがエアコンで冷やされてレンジフード内で結露する可能性もあります。エアコンはキッチンのガスコンロやIHからは外して取り付けましょう。
6.エアコンの配管方法
エアコンの配管方法には隠ぺい配管(壁の中に配管を通して見えないようにする)と露出配管(スリムカバー有、無)がありますが、前にも述べたように露出配管でスリムダクト有が総合的に見ていいと思います。下の表にまとめてみました。
配管方法 | 見た目 | 費用 | メンテナンス | 取替え |
隠ぺい配管 | すっきりきれい | 高い | 難しい | 配管そのまま 業者指定 |
露出配管(スリムダクト有) | 普通にきれい | 普通 | しやすい | 配管から取替え 業者を選べる |
露出配管(スリムダクト無) | 見た目悪い | 少し安い | しやすい | 配管から取替え 業者を選べる |
結論(理想)
エアコン室内機の取付は取替えやメンテナンスを考えると、外壁面に隠ぺいせず露出でスリムダクトで配管し、室外機との距離は極力短く、折れ曲がりも極力作らないようにします。また、家具などの中に組み込まず、室内機の下にテレビや家具が無いほうがいいです。エアコンの効率を考えたら吹き抜けは無いほうがいい、室内機の吹き出し口近くには外気が流れ込まないように、またキッチン(ガスコンロやIHヒーター)からは離したほうがいいです。エアコン室内機・(室外機)には直射日光が長時間当たらないよう配慮したほうがエアコンの効きがいいです。※特に室外機は風通しよくすることも大事です。